軸およびハウジングの公差等級は、慣習で選ぶのではなく荷重種別の表から読み取るものです。内輪が回転する場合は締り系の軸等級(軽荷重では h5/js6/k6、荷重が増すにつれ js5/k5/m5 とより締り側)が必要であり、外輪が静止する場合は H7 のようなすきま系のハウジング等級を使用できます [S2][S5]。指定する締り代はいずれも内輪を広げ、製造時のクリアランスを消費するため、見積依頼(RFQ)を出す前に、クリアランス等級をはめあいおよび温度差に対して確認しなければなりません [S3][S19][S20]。本件の情報源は、正確な減少量を計算するために必要な内径・外径の数値偏差やクリアランス範囲を公表していないため、はめあいとクリアランスは軸受サプライヤーとの間で確認する必要があります [S12][S9]。

まず確認する:どちらの輪が荷重に対して回転するか

はめあいの選択は一つの問いから始まります。荷重方向が輪に対して回転するのか、それとも輪が荷重の下で静止するのか。荷重に対して回転する輪は、はめあいが保持しない限りはめあい面の周りをクリープする傾向があるため、はめあい面には締りばめまたは中間ばめが必要です。荷重方向が静止している輪はその場に留まるため、すきまばめが許容され、輪の軸方向変位を許すことからむしろ望まれることも多い。二つのはめあい面は別々の表で扱われます。軸では、回転する内輪荷重に対して荷重と直径に応じ h5、js5、js6、k5、k6、m5、m6、n6、p6、r6 などの締り系等級が必要であり、内輪荷重が静止している場合は、輪が円滑に動く必要があれば g6、そうでなければ h6 を用います2。ハウジングでは、静止する外輪荷重には H7、H8、G7、F7 のすきま系等級を、回転する外輪荷重には M7、N7、P7 を用います5。いずれの表も荷重種別・軸受形式・寸法サイズの関数であるため、荷重方向だけから等級を選ぶことはできません25。ここを誤ると代償は二重に及びます。緩いはめあい面では軌道が回転して軸やハウジングに擦れてフレッティング(微動摩耗)を起こし、細い軌道輪を適切に支持しないはめあい面は寿命を縮め、交換軸受を組み込む前に軸やハウジングの再加工を強いられることもあります11。

荷重・直径の表から軸等級を読み取る

内輪が回転する場合、軸等級は荷重の大きさと軸径に対して表化されており、はめあいは軸受内径のノーマル公差を基準に定義されます。つまり同じ英字等級でも直径が違えば絶対的な締り代は異なります212。以下の表は、等級 0、6X、6 の円筒内面軸受の軽荷重・普通荷重の場合です。重荷重や衝撃荷重では等級は n6、p6、r6 に移り、標準より大きな内部クリアランスを持つ軸受が必要になります2。二つの緩和規定が重要です。高精度が求められる場合は js5、k5、m5 が js6、k6、m6 に代わります2。単列円すいころ軸受とアンギュラ玉軸受では、はめあいによる内部クリアランスの減少を考慮する必要がないため、k5、m5 を k6、m6 に置き換えられます2。

荷重条件と軸径軸の公差等級備考
軽荷重または変動荷重、18 mm までh5高精度の場合:js5 を使用 [S2]
軽荷重または変動荷重、18-100 mmjs6高精度の場合:js5 を使用 [S2]
軽荷重または変動荷重、100-200 mmk6高精度の場合:k5 を使用 [S2]
普通荷重、18 mm までjs5[S2]
普通荷重、18-100 mmk5円すいころ・アンギュラ玉軸受:k6 可 [S2]
普通荷重、100-140 mmm5円すいころ・アンギュラ玉軸受:m6 可 [S2]
普通荷重、140-200 mmm6[S2]
普通荷重、200-280 mmn6[S2]
普通荷重、280-400 mmp6[S2]
普通荷重、400-500 mmr6[S2]
重荷重または衝撃荷重、直径によるn6 / p6 / r6軸受には標準より大きなクリアランスが必要 [S2]

荷重・変位の表からハウジング等級を読み取る

ハウジング等級は、外輪を軸方向に変位可能にしておく必要があるか、荷重種別、そして軸と内輪がどの程度熱くなって運転されるかによって決まります。したがって、回転する外輪や高温の軸に対して単一の既定等級を当てはめるのは誤りです5。外輪荷重が静止していて輪を容易に変位させる必要がある場合は H7 が通常の選択で、大型軸受や外輪とハウジングの温度差が大きい場合には G7 を適用できます5。軸と内輪が高温で運転される場合はハウジング等級は G7 に移り、大型軸受や大きな温度差では F7 となります5。回転する外輪荷重は変位不可能であり、荷重とハウジング肉厚に応じて M7、N7、P7 をとります5。

外輪荷重と変位の必要性ハウジングの公差等級備考
外輪静止、変位容易H7大型軸受や大きな温度差では G7 [S5]
外輪静止、軽荷重または普通荷重H8[S5]
軸および内輪が高温G7大型軸受や大きな温度差では F7 [S5]
一体形、高回転精度K6 または JS6K6 は主にころ軸受、JS6 は主に玉軸受 [S5]
方向不定の荷重、軽または普通JS7高精度には JS6 または K6 を使用 [S5]
方向不定の荷重、普通または重K7原則として変位不可 [S5]
外輪回転、軽荷重または変動荷重M7変位不可 [S5]
外輪回転、普通または重荷重N7主に玉軸受 [S5]
薄肉ハウジング、重荷重または衝撃荷重P7主にころ軸受 [S5]

締り代が内部クリアランスを食いつぶしていないか確認する

締りばめは内輪を広げ、その拡張は軸受の製造時、すなわち組立前の内部クリアランスを減らします19。きついハウジングはめあいは外輪を外側から圧縮して同じ効果を生み、二つの減少は加算されます3。この減少を考慮しないと、運転クリアランスを残すだけの組立前クリアランスが確保できず、軸受は負のクリアランス、過剰摩擦、早期破損に陥る可能性があります319。減少量は単純に名目締り代ではありません。有効締り代は、名目締り代の 3 分の 2 からつぶし代を差し引いて計算され、内輪・外輪のいずれについても、それに応じたクリアランス変化は有効締り代、相手方の軸径、ハウジング穴の肉厚に依存します9。だからこそ、はめあい等級とクリアランス等級は順番にではなく同時に選ばなければなりません。はめあいがきつい場合、運転温度が持続的に高い場合、回転速度が標準範囲を超える場合は、C3 のような大きなクリアランス等級が適切な選択です。C4 は、極めて高温、軸とハウジングの顕著な温度差、薄肉ハウジング、深刻な芯ずれに取っておくものです20。あるサプライヤーは、多くの一般的な産業用モーターや減速機に対して C3 を既定の推奨として挙げていますが、これはそのサプライヤーの立場であって、あらゆる用途への規則ではありません20。

温度差とフリー側の軸受配置

クリアランスは温度とともにも動きます。内輪または軸がより高温になり外輪やハウジングより大きく膨張すると予想される場合、運転中に遊びが減るため、最初から大きめの半径方向遊びが望まれます。外輪が内輪より大きく膨張する場合は、逆に遊びは増えます4。同じ論理がクリアランス等級にも当てはまります。運転温度が持続的に高い場合、はめあいがきつい場合、回転速度が標準を超える場合は C3、軸とハウジングの温度差が顕著な場合は C4 です20。フリー側の軸受は、この移動を吸収するもう一つの方法です。運転温度変化による膨張・収縮を補償するもので、非分離形軸受をフリー側に使用する場合は、外輪とハウジングの間にすきまばめを設け、場合によっては軸と内輪の間にも設けます21。このすきまばめは意図的な熱対策であって、固定側のはめあいを緩くした亜種ではありません。

締り代を両端から抑える

はめあいは、輪のクリープを防げるだけきつく、かつ過大な応力をかけないだけ緩くなければなりません。適正なはめあいは、軸やハウジングに対する軌道の回転と、それに続くフレッティングや焼付きを防ぎ、比較的薄い軸受の軌道輪を支持します。許容される軸・ハウジングの公差は、組み合わされる軸受部品の公差よりわずかに大きいだけです11。内輪の圧入は輪の周方向応力を加算します。具体的な一例として、ターボジェットエンジン用 M50 鋼の 120 mm 内径アンギュラ玉軸受主軸スラスト軸受において、情報源はこの圧入による周方向応力の成分が約 140 MPa を超えないことを推奨しています17。この数値は単一の高速航空宇宙用途に由来するもので一般的な産業限界ではなく、最大締り代が輪の応力で制限されるという戒めとして受け止め、お使いの軸受に適用される限界値を軸受サプライヤーにお尋ねください。

はめあいを実現できる組立方法を選ぶ

図面に記された締り代は、軌道面を損傷することなく実現できなければなりません。円筒内面の軸受は一般に圧入によって、または組み付け前に内輪を加熱して内面を拡張する——いわゆる焼きばめ——によって組み付けられます26。大型軸受や大きな締り代では、加熱組立は圧入時の軌道面損傷のリスクを減らし、外輪に締りばめが必要な場合は、事前に防錆処理を施した上でドライアイスで軸受を冷却することもあります26。工具は温度と同じほど重要です。軸受プレス、高周波誘導加熱装置、油圧プレスを軸受形式とはめあいに応じて使用し、力を転動体に直接加えてはなりません——組み付ける輪にのみ加えます13。

発注前に図面上で確認すべきこと

はめあいは m6 や H7 のような英字+数字の組合せで表記されます。小文字は軸の外径、大文字はハウジングの穴を表し、そのすべてが軸受内径または外径のノーマル公差を基準に定義されます12。これらのノーマル公差は軸受サイズとともに大きくなるため、同じ等級でも大型の軸受では異なる絶対はめあいを生じます。つまり、基準となる軸受公差等級なしに図面は不完全です12。情報源ははめあい面の幾何や表面の数値を与えていないため、これらは写し取る数値ではなく、確認項目として記載しなければなりません。

  • ✓はめあいの基準となる軸受公差等級を、サプライヤーが用いる ISO、DIN、ANSI/ABEC、JIS の呼び方で明記する [S12][S14][S25]
  • ✓軸等級を既定等級ではなく、荷重条件と実際の軸径帯に対して確認する [S2]
  • ✓ハウジング等級を外輪の変位必要性と軸温度に対して確認する [S5]
  • ✓内部クリアランス等級(CN、C3、C4)と、それが選ばれたはめあいを明記する [S20]
  • ✓組立前に軸外径・ハウジング穴の寸法、表面粗さ、形状を現場で検査することを求める [S11]
  • ✓指定したはめあいに対する予想クリアランス減少量をサプライヤーに確認させる [S19][S9]
  • ✓指定した締り代を軌道面損傷なしに実現できるよう、組立方法と工具を明示する [S26][S13]

情報源が矛盾する、または沈黙する箇所

上記の表はサプライヤーのはめあい選定ガイドに由来し、すべてが同じ方向を向いているわけではありません。以下の行は各立場を分けて示したもので、どれが特定の機械に当てはまるかは情報源では解決できないため、バイヤーが実際の用途に対して確認します。

争点(単位付き)一方の情報源の記述他方の情報源の記述バイヤーの取るべき対応
普通荷重・18-100 mm の軸等級回転内輪荷重には k5 [S2]円すいころ・アンギュラ玉軸受では k6 可 [S2]図面が実際に使用する軸受形式を確認する [S2]
外輪静止時のハウジング等級変位を許す通常の選択として H7 [S5]軽荷重・普通荷重では H8 [S5]先に変位の必要性を確定してから等級を選ぶ [S5]
既定のクリアランス等級多くの産業用モーター・減速機の既定として C3 [S20]温度が安定し軽荷重なら CN [S20]既定を決める前に運転温度とはめあいの締まり具合を確認する [S20]
圧入による最大周方向応力(MPa)120 mm 航空宇宙用軸受の一例で約 140 MPa [S17]いずれの情報源も一般的な限界を示していないお使いの軸受の限界値をサプライヤーに確認する [S17]

資料が確定させていないこと

  • いずれの資料も、特定の軸受に対する Δdmp/ΔDmp の内径・外径偏差の数値を示しておらず、この記事から実際のしめしろを計算することはできません。
  • いずれの資料も、組立て前の CN・C3・C4 のラジアル内部クリアランス範囲の数値を示していません。
  • いずれの資料も、クリアランス減少のための完全なリング比係数の式を示しておらず、2/3 係数と G* の平坦化寸法のみが述べられています。
  • いずれの資料も、熱膨張の数値計算や、C3 または C4 が必要となる温度差を示していません。
  • いずれの資料も、クリープやフレッティングを防ぐための最小しめしろの式、または割れや周方向応力のための一般的な最大しめしろ限界を示していません。
  • いずれの資料も、表面粗さ(Ra)・円筒度・真円度・つばの直角度に関する数値要件を示していません。
  • いずれの資料も、圧入・高周波加熱・油圧注入(オイルインジェクション)・油圧ナット法の実現可能または必要なしめしろ値や組立て力の値を示していません。
  • いずれの資料も、軸受公差に対する軸やハウジングの座面幾何公差の数値を示していません。
出典 · 15

検証のために引用した技術資料です。仕入れ先の推奨ではありません。リサーチライブラリを見る.